楽天送料無料問題、緊急停止命令を無視するなんて
楽天送料無料問題、緊急停止命令を無視するなんて
楽天が送料無料にする件で、公正取引委員会が緊急停止命令を出しました。しかし、これを無視して、強行突破する話が出ています。
もう楽天は、ダメですね。
公正取引委員会の緊急停止命令とは
放置するば公正は競争が著しく侵害されたり、違法状態からの回復が難しくなったりする場合、違法行為を認定したり排除させたりする前の段階で行為を一時的に停止させる様求める緊急を要する処置とされています。
(引用:NHKより)
この処分を楽天は、無視して当初の計画通り、出店者に送料を負担させる様です。
コンプライアンスが厳しい時代に、停止命令が出ているのに、大企業が無視するのは、非常に問題だと思います。
このサイトでは、法令遵守を徹底的に努めると記載が有りますが、社長自ら法令や行政指導を無視する体制は、もうこの企業に未来は無いと思われます。
一連の話を見ていると、社長を誰も止められないのでしょうね。
一番の問題は送料が分かりづらい
楽天は少し勘違いしている部分があると思います。
もちろんアマゾンはプライム会員であれば無料、それ以外は2000円以上の購入があれば送料は無料です。
もちろん、利用者に取って無料はありがたいですが、分かりやすい事が一番です。
私は海外から個人輸入を度々するのですが、e-bayもよく利用します。海外発送で一番、気になるのは送料です。しかし、e-bayでは送料を含めた価格で一覧表示できます。そのため、自分はどれだけ支払えばいいのか、一目瞭然です。
先日、紹介したAliExpressでも、早く届いて欲しい場合は、有料オプションを選択したり、遅くてもいい場合は送料無料を選択したり、購入者の都合によって選択する事ができます。
利用者は自分の都合で、多少高くても送料は支払うと思います。楽天の場合は、商品を選んでいって、やっと送料が分かるシステムに根本的な問題があるのではと思います。
また、今回の件では、その送料を楽天が負担すれば、大問題にならなかったはずです。それを出店者負担にさせるには、やはり疑問が発生します。
QCDの観点での課題
仕事で問題が発生した場合、QCDの観点で何処に問題があるのか、よく考える事が有ります。今回、楽天がアマゾンに負けているから送料無料にすると言っていますが、本当に送料だけでしょうか
- Q(品質)
商品は、小売りのため、何処で購入しても同じなので商品自体の品質の差異は有りません。
では、システムの品質と言う点では、やはりアマゾンのシステムの方が見やすいですし、ゴチャゴチャしていなくアマゾンはすっきりしていて、目的の場所までたどり着きやすいです。 - C(コスト)
楽天やアマゾンも商品自体の価格差は、それほど有りません。しかし、楽天の場合はポイントと言う形で還元が多いです。
一方、送料と言う観点では、送料無料のアマゾンに軍配が上がります。
もしかすると、楽天ポイントで顧客を取り込む事を目指していると思いますが、ポイント還元にしなく、その分を送料負担に回せば、この問題を解決できるのかもしれません。
証券から銀行、通信まで全て楽天ポイントで楽天経済圏を作ろうと考えている事が課題かもしれません。利用者はそれほど、楽天に期待していないです。 - D(デリバリー)
アマゾンの場合は、早ければ翌日に届きます。一方、楽天の場合は1週間前後掛かります。ここにも取り組む課題が有りそうです。
アマゾンは自社配送センターがあるので、当日発送が可能ですが、楽天の場合は個人商店なので、もちろん夜間は発送処理ができません。多くの注文が入った場合、数名で発送処理を行いますが、数名で行うには限度があると思います。
この点については、楽天も考える必要があるのでは無いかと思います。
いろいろ考えてみると、アマゾンの方は利用者目線で考えられている点が楽天と比べ大きく異なると思います。
一方、楽天は企業目線で自社の利益しか考えられていない様に思えます。
まとめ
コンプライアンスが厳しい時代、行政命令を無視するのであれば、もう楽天の将来は厳しいと思えます。消費者は、きちんとこのあたりを見ています。
少し昔であれば、そんな事を気にしませんでしたが、SNSなどすぐに情報は拡散されます。変なイメージが拡散してしまうと、もう取り返しはできません。
楽天には大企業らしい行動を期待したいです。